サンゲツ、「黒板壁紙」売れゆき絶好調
~リフォーム産業新聞より引用~
1万2000点もの商品を取り扱うサンゲツ(愛知県名古屋市)。昨年5月の販売から半期ごとの売り上げが1.5倍で伸び続けているヒット商品がある。黒板壁紙の「Blackboard」だ。同商品は、住宅のみならず、施設、オフィスなどでも使われる、用途の広さに魅力がある。
サンゲツ 「手描きアーティストの祭典HAND-WRITTEN SHOWCASE」10月13日~15日の3日間、都内で開催されたイベント「手描きアーティストの祭典HAND-WRITTEN SHOWCASE」
で、手描きアーティストたちのコラボレーションによって描かれたデザイン
自分で壁をデザインする
Blackboardは小さく切って、壁の一部に貼るなど、従来とは違った使い方ができるのが魅力の壁紙だ。一般的に、壁紙は室内の全面、もしくは 室内の壁の1面にアクセントとして貼るが、同商品はそのような従来の使い方にとらわれていない。
なぜなら、デザインされた壁紙ではなく、貼った後にデザインする壁紙だからだ。黒板であることから、当然チョークで書いたり消したりすることができる。そのため、施工後のデザインは施主の感性に任されるのだ。
これまで施工されてきた事例としては、幼い子供を持つ家庭で自由に落書きができたり、または、玄関やダイニング、リビングなど家族が通ったり集まったりする場所に小さく貼って伝言板代わりにするなどがある。
「住宅の使用例としては、やはり小さなお子様のいる家庭での施工が多いようです」(営業本部・岸本洋和リフォーム推進室長)
サンゲツ 名古屋ショールームでは「Blackboard」を使った空間展示を行う名古屋ショールームでは「Blackboard」を使った空間展示を行う
「汚れが取れやすい」に発想転換
同商品は、従来「汚れがつきにくい」を商品開発のコンセプトにしてきた同社にあって「汚れをつける」という点で一線を画した商品だ。
この開発の背景には、同社の戦略の転換が挙げられる。
長らく新築市場を重視してきた同社はロットの大きい商品を開発してきた。ところがリフォーム市場への進出を図るために、多様な商品が求められるようになった。
「汚れが『つきにくい』のではなく、『取れやすい』壁紙もアリなのではないか、という発想の転換がBlackboard開発の最初です。取れやすければ色々書いても消せますから」(岸本室長)
類似の商品としては黒板塗料が挙げられるが、壁紙にするメリットはどこにあるのだろうか。
「壁紙にするメリットは、施工の早さ、施工のしやすさ、ムラのなさです。塗料は乾くのに時間がかかりますが、壁紙ならば貼って終わりですから。また、デコボコしない点もポイントです」(岸本室長)
「柄物」クロスに熱視線
近年、岸本室長によれば「壁をオシャレにしたい」というユーザーは増えてきているという。選ぶ壁紙の幅を増やすことに同社は注力しており、現在の壁紙は5000種類に及んでいる。
柄のある壁紙を選ぶ年齢も幅が出てきている。同社のショールームに来場し、柄物を選ぶ顧客は、以前は30~40代が中心だったが、今は50~60代にも広がっている。
そのため、同社のショールームの作りやサービスのあり方も変わってきた。
「現在、全国に9拠点ありますが、全ての壁紙をショールームで見られるようにしています。カタログサイズではなく、大きなものでイメージしやすくしてるんです」(岸本室長)
また、ショールームのないエリアでも、見本帳を各リフォーム会社に合わせて商品を抜粋して提供するなど、新しい試みも行っている。
「今、壁紙市場は新築の着工減少に合わせて下がっていますが、当社のリフォーム向けの事業は好調で、成長分野として位置付けています。当社のサービスも、より消費者向けにシフトしていく重大な転換期に差し掛かっていると考えています」(岸本室長)
~ここまで引用~
皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年は、大変お世話になりました。
本年もよろしくお願い申し上げます。
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